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「私はさ、姉夫婦のカフェを手伝ってるんだけどさ、良かったら来て。朝、三時間だけの営業なんだけどね」
「へぇ!」
唯香ちゃんは、私の話に少し飛びつくような感じで興味津々の目を向けてきた。
そして、彼女は『シンデレラカフェ』に来てくれるそうだ。
お喋りをした後、外へ出ると空は先ほどとは違い、グレー色に一変していた。これが信州の冬の空だ。一日中晴れている事は、一月二月は少なくなるのだから、仕方がない。ここは雪国であると思い知らされる。
空がグレー色に変化したせいで、冷たい空気が頬を軽く叩く。鼻と耳が痛かった。
「あー、やっぱり東京より寒いよねぇ」
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