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秋野珠実、確か、23歳。
短大卒で入社して、3年目の今年異動で同じ部所になった。
俺に秋波を送らない貴重な女だ。
容姿は中肉中背で凡庸。
取り立てて人目をひく所のない普通の後輩。
仕事は割りと出来る方だと思う。
まあ、俺に色目を使わないだけ、仕事はスムーズに進むのだが。
「車で持ってってやるよ。
7時頃になるけど大丈夫か?」
「いえ、悪いですから遠慮します。」
「嫌、いつまでも会社に置いとくのもなんだしな。
貰ってくれて俺は大助かりなんだから。
家、どの辺?あ、電話番号交換しておくか。」
「何か、済みません。食費浮いた上に運んで貰っちゃうなんて。」
ここで、上司が横槍を入れてきた。
「んじゃ、夕飯でも作ってやったら?」
俺はこの間の飲み会の会話を思い出した。
ーー肉じゃがか、パスタだろうか?ーー
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