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責任とってもらおうか。
翌日の昼休み、俺は秋野珠実を探して食堂を見渡していた。
会社の食堂では定食等を提供しているが、弁当等を持ち込んでも食べる事ができる。
彼女は大抵、ここで持ってきた弁当を食べているはずだった。
食堂の真ん中程の席に座る彼女を見つける。
隣は同期だろうか、美人系の女がいる。
俺は空いていた真ん前の席に、日替わり定食を持って座った。
「あら、和泉さん。今からお昼ですか?」
「うん?君は?」
「秋野の友人の深川かなえです。
ああ、婚約者がいますので、警戒しなくても大丈夫ですよ。
秋野の手料理、どうでした?
食べたんですよね?」
「ちょっと、かなえ、やめてよ。」
友人の袖を引っ張る秋野珠実の弁当を見ると、昨夜渡されたおかずが入っていた。
今朝も食べて来たのに、飽きる所か、まだ食べたいと思ってしまう。
日替わり定食が急に味気なく感じる。
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