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「あの、昨日は野菜、有り難うございました。助かりました。」
「俺の方こそ、美味しかったよ。有り難う。懐かしい祖母の味がした。
又、食べたい。」
「うわ!和泉さん、ここでその色気はマズイですって!!
珠実、しっかりして!
ほら、お水飲んで。
午後からも仕事あるんだから、ご飯たべちゃいなさい。」
色気?
彼女を見ると、真っ赤になって俯いて水を飲んでいる。
そうか、俺、色気を垂れ流していたのか。
ふ、初々しくて可愛いな。
これはもう、ロックオンするしか無いだろう。
「秋野さん、又、作って?
君の料理が食べたい。」
「駄目です!私の田舎料理なんて、お口に合いませんから!!
では、失礼します。」
「珠実、ご飯途中だってば!
はぁ、行っちゃった。
和泉さん、からかってるだけなら止めて下さいね。
あの娘、免疫無いんですから。」
「からかってないよ。
本気で欲しくなった。
彼女、恋人とかいないよな?」
「ふうん。本気なんですね。
和泉さんこそ、恋人とかセフレとか、面倒なのいないでしょうね?」
「いない。ここ三年程は全く身綺麗なものだね。
煙草も女も25歳でやめたんだ。」
「なんですか、それ。
随分若くして枯れたんですね。
まあ、合格です。
珠実は多分、今まで一人も付き合った人いないと思いますよ。
じゃ、精々頑張って下さい。」
彼女の友人のお墨付きも貰えた事だし、本気で落としにかかるとしますか。
俺は久々に高揚していた。
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