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神罰はくだる?
都内 太田区にある 池ノ上の大寺院坂のさらに 登ったところに
その相談所は 存在する
ここでは 万事 相談請け負いますとあるが
ここには ネットもなければ 電話さえもなく なかなか連絡がとれないと言う 偏屈な相談所なのだが
誠 糺(まこと ただす)所長の言うところ「相談者の悩み事が深ければ 必ず ここを訪れるでしょう。そしてそれを私が ずばり解決いたしましょう」と豪語しています
あ 私 ここの秘書見習いをしている 白鷺 美妃(しらさぎ みき)と申します
物凄い急な坂の天辺にある 平屋だて一軒家
蔦が絡まるではなく 蔦に侵食されてるこのような胡散臭いところに
何故 私のような女子大生みたいな美しい方が居られるのかですって?
ははは 美しいかはさておいて 少し前に 私にふりかかった 災厄と言うか 悪質な 罰当たりな悪戯でかなりまずいところを この研究所の誠所長に助けられて 実は ここへ 就職しちゃったってわけでして
(その辺りは 「呪いの行方」参照してください)
さて
今回も いつものように 怪奇幻想社の記者 磯田 頼子(いそだ よりこ)女史が 取材にやって来たようですが
相変わらず ずぼらな うちの所長
パジャマ代わりの ジャージ姿で ぼさぼさの寝癖ついた髪型をして 先程 起きて来ました
しかし いつも思うのだが この小肥りの口髭生やした 中年おやじが なんで あの手の事件を解決できちゃうんだろうねえ
池ノ上の七不思議って言われてもおかしくないと思うのだが
磯田女史 またまた 彼の大好物 猫屋の羊羮を土産に 持ってきています
が
えっ 今回は もうひとりの男性を連れて来ました
「所長 この方が 是非相談したいことがあるとのことで 今日はお連れしました」といつもよりかは 畏まったしゃべり方をする磯田女史を見ては 私 吹き出しそうになるのを堪えて お茶を 皆様にお出しします
「ほぉ こちらの方がですか? で如何なるご相談でしょうか?」
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