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「…ドーゾ」 ドン、とコーヒーを乱暴に机に置く。 あ、溢れちゃった。 「お、どーもー。悪い悪い、あーんまり気持ち良くって。いやぁ、あんなガッついたの久しぶりだわ」 はははー。と笑うその顔に軽く殺意が…。 二回戦が終わった後、ぐったりした私を抱えてお風呂に直行した佐古山。 シャワーさえも浴びる気力が無い私を綺麗に洗い流してくれた。 が、そこからまさかの三回戦。 死ぬ。 比喩じゃなく、逆上せて本当に意識が飛びそうになった。 だから、少しくらい怒ってもいいと思う。 「はははー、じゃなくて。ていうか、職場とは別人。態度とか、話し方とか。で、話って」 「それはお互い様。そっちこそ全然違うのな。あんなにやらしい女になるとは。俺は今のお前のがいいと思うけど。 なぁ、それより腹減らん?飯食べようぜ」 は、はぁ? この人、どんだけマイペースなの。
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