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「…まこ……?」
ひどい罵声が飛び交うなか、ほんの少し頬を赤くした誠人が幸せそうに腕の中に抱き締めている少年を見つめている。
「………」
一瞬、目眩がした。
彼は誰?なんでまこに抱き締められてるの?
「あっ、お前かっこいいな!!名前教えろよ!!」
ぱっと顔を上げた少年がこちらへ向かってくる。
「わ、っ…さわん、ないでッ」
腕に触れられた瞬間、寒気がした。
いやだ、こいつ、気持ち悪い。
「え…な、なんだよ!俺が話しかけてやったのに!!」
ドンッと強く押されて尻もちをつく。
「……っ暁月さま!」
パタパタと慌てたように駆けてくるおれの親衛隊の子達。
なんでおれ、怒られたの?
おれ、なにもしてないのに。
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