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―――特別仮眠室
「ほら、座れ」
「ん、…や…」
きゅ、と琉生の袖を引っ張ると、くすりと笑い声が聞こえた。
「わかったわかった。ほら、おいで」
前から抱きしめられ、その状態のまま椅子に座る。
おれは今琉生の膝の上に座ってる。
「仲が良いのですね…」
茜がぷくっと頬をふくらませてこちらを見る。
「くくっ、嫉妬か?大丈夫だ、俺には恋人がいる。愁はアイツと俺の子供みたいなものだからな」
「え、恋人…親衛隊はそんな話してませんでしたよ?」
「あぁ、秘密にしてもらっている。もちろん手出しされないように親衛隊の者達には伝えてある」
そう、琉生には恋人がいる。
とても美人で優しい人。おれも大好き。
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