119人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「言いがかりってなんだよ!!ていうかお前名前は?名乗ってから文句言えよ!!!」
「清水茜、暁月さま…いえ、愁さまの親衛隊です」
愁って、はじめて呼ばれた…
なんだろ、茜の方がちっちゃいのに、すごいかっこいい
「親衛隊ってなんだ!?」
「自分がお慕いする方々を見守り、場合によってはお助けする存在です」
助け、わぁ…かっこいい…
「よ、よくわかんねえけど!!そいつの名前教えろよ!!」
「どうしてあなたに教えないといけないんですか」
「あなたじゃねぇ!名前で呼べよ!!」
「申し訳ありませんが僕はあなたの名前を知らないので」
あの子頭悪いのかな…?
何だか可哀想に思えてきた
「うぐっ…さ、彩月鈴珠だ!!」
「彩月くんですね、とりあえず声を落としてもらえますか?それに彩月くんのせいで授業が始められません。席につきましょう?」
「っっ、そいつの名前教えてくれたらな!!」
なんでそんなに俺の名前が知りたいんだろ…?
よくわからない子だ
「………暁月愁さまです、僕はずっと呼んでましたよ」
「あ…?……っふん!あっそ!!!」
「えぇ…?……愁さま、席につきましょう」
どすどすと足音を立てて窓際の席まで歩いていく彩月。
あの子よくわからない。あまり関わらないようにしよう
最初のコメントを投稿しよう!