第一話 狼くんの好きな人

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ピピピピッ 「お、37.1か。まぁギリギリだな」 「…ん」 「じゃあ体調悪くなったら来いよ?…あ、今日席替えらしいな。最近日の光も強くなってきたから窓際になったら誰かに代わってもらえよ」 「…ん」 こくり、こくり。 小さく頷いて返事をすると保険医は嬉しそうに笑う。 「………いって…きます」 「おう。気を付けてな」 わしゃわしゃと楽しそうに頭を撫でてからマスクを装着し、フードを被せてもらう。ちなみに半狼だってことは教えてある。
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