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えっと、俺の席は…
「…ぁ」
窓際の、一番前。
ど、どうしよ…誰かに代わってもらわなきゃ
でも俺が肌弱いって知ってるの、俺の親衛隊と保険医だけだから…
親衛隊の子に代わってもらいたいな…
「あ、………ぅ」
くるりと周りを見ると、もう移動を始めていた。
「あの、オレそこの席なんですけど」
「ごめ、なさいっ」
慌てて荷物を持ち、とりあえず窓際の席に座る。
じりじりと露出している肌が熱くなる。
「よーし、みんな終わったな。じゃあ授業を始め…」
「あ、あの!僕…目が悪いので、暁月さまと代わってもいいですか?」
そういったのはドア側の後ろから二番目の子。しかも俺の親衛隊だ。
遠いけど…大丈夫だろうか。
「お、おう。暁月、いいか?」
「だいじょぶ、です」
親衛隊の子はほっとしたような表情でこちらを見て、微笑む。
優しい……あ、えっと、あの子は確か俺の親衛隊隊長の清水茜。
気弱な性格だから、きっといっぱい頑張ったと思う。
あとでありがとうって言わなくちゃ。
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