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「みっちゃんには可愛いピンクのドレスが似合うと思う」
「そう?」
新郎の選んだドレスはピンク色。体形をカバーするのであれば、もう少しドレスの色は濃い色目の方がお勧めだと思うけど。
私には二人の間に、口を挟める余地はなかった。選んであげても、新婦は新郎の勧めるドレスに決めると思うし。
これだけ、二人の世界に酔い痴れられたら、どうでも良くなってきた。
「可愛い色目のドレスですが、体形を意識し、引き締まったスタイルを見せたいのであれば、濃い目の色のドレスをお勧め致します」
支配人がブルーのカラードレスを持って現れた。
「私は新婦様にはブルーのカラードレスをお勧め致します」
「青い空のようにきれいな色」
「試着されますか?」
「あ、はい」
「ほら、習志野さん。試着室に案内」
「あ、はい…試着室はこちらです」
新婦は支配人からドレスを受け取り、私の案内で試着室に消えた。
支配人のドレスを試着し、現れた新婦。
支配人は饒舌な褒め言葉で新婦を煽て、そのままそのドレスを選ばせた。
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