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「話は終わったはずだぞ!!何でまだ・・・そこに居るんだ??」
私の顔を見た途端、支配人は私を怒鳴り散らした。
クールに見えるのはお客様の前だけで、プライベートは良くキレる人かもしれない。
「そう…キレるな。晃祐」
「父さん??」
「まぁ、晃祐、落ち着けっ」
支配人は盛大な息を吐くと、私達を応接ソファに座らせた。
「妹尾、コーヒーを頼む」
「承知しました」
妹尾さんが給湯室らしき奥の部屋に消えた。
「私も手伝いましょうか?」
「何を言っているんだ。君は晃祐の大切な婚約者だ。妹尾に任せておけばいい・・・」
「・・・父さん!!何度も言うようですが…彼女はAIが決めた最良のパートナーかもしれませんが・・・俺は結婚なんてしません!!」
「それでは困る・・・俺だって…さっさと引退して、妻のエレナと第二の人生を歩みたいと思っているんだ・・・」
「では、さっさとオーナーの椅子をこの俺に渡して、エレナさんと楽しめばいい話でしょうが・・・」
「それには条件はある・・・」
「・・・それが結婚ですか??父さん」
「そうだ。俺とエレナとの出会いもAI。だから、お前のパートナーもAIで探してやったんだ・・・何をそんなに嫌がるんだ…晃祐」
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