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「支配人は口が硬いね・・・相手の女性を俺に紹介して」
「えっ?優亜をここに呼ぶんですか?」
「ダメ?」
「ダメですよ。彼女は今・・・ブライダルフェアの準備で忙しいと思います」
「ブライダルフェア??」
「来週の週末に行われます。チャペル挙式のデモンストレーションや披露宴のコース料理の試食など盛りだくさんです・・・あ・・・浅香先生は奥様と入籍のみの結婚でしたよね。どうですか?この機会に奥様とフェアに参加されては・・・」
俺は浅香先生にブライダルフェアをお勧めした。
「愛名のコトを引き合い出されると何も言えなくなる」
浅香先生の本名は伊集院柾貴(イジュウインマサキ)さん。
政治家の名家の伊集院家の令嬢と結婚し、婿入りした。その令嬢と俺たち兄弟は幼なじみである。
名前は伊集院愛名(イジュウインアイナ)
とても美人で可愛らしい女性だ。
当の彼との付き合いはあれこれ3年。
彼の従弟・相馬柚希(ソウマユズキ)さんの結婚がきっかけで知り合った。
「話は戻すけど・・・その相手とは夜を共にしたの?」
「・・・まぁ」
「さすがは手の早い支配人だ・・・」
「浅香先生にはこうして当ホテルのよくご利用頂き、感謝しています。しかし、いつもおひとりで、奥様は寂しくないんですか?新婚なんですし、仕事はほどほどにして、奥様のお相手も・・・」
「・・・それを言われると頭が痛い・・・」
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