プロローグ

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「入るぞ。晃祐」 ドアを開け、副支配人の小早川夕都(コバヤカワユウト)さんが入って来た。 「夕都か・・・」 「なんだ?早速、習志野さんとご対面か?晃祐」 「ああ~俺は習志野と結婚するコトにした」 「・・・昨日はあんなに嫌がっていたのに…なんだその気の変わり様は・・・」 副支配人は銀縁の眼鏡を弄りながら、訝しそうに支配人を見つめる。 「別に何もないさ。AIが決めた女だ。マッチングは最高なんだろ?」 「晃祐と結婚するとなれば・・・習志野さんは私の義理の姉になるのか・・・」 「それは…まだ…正式に決まっていませんから・・・」 「何言ってんだ?このホテルの支配人は俺だ。 ここで、働いている以上、お前は俺の命令に従うしかいない。俺と結婚するんだ。いいなっ!習志野」 「晃祐、それではパワハラだ。大体、結婚は人生の一生を左右する案件だ。 慎重になる習志野のキモチを理解してやれ」 「・・・俺のよう御曹司と結婚できる。 彼女の一生は安泰だと思うが…」 「・・・まぁ、その話は後にしてくれ。仕事の話をしよう。晃祐」 「そうだな」 「私はどうすれば・・・」 「どうすればって・・・君は持ち場に戻りなさい。習志野さん」 「では、失礼します」
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