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『ほんとうっとおしいわ』
『体調も気分も悪くなる』
『めんどくさいし、嫌い』
みんなみんな好き勝手言って。
こっちの気も知らないで。
私だって好きで降らせてるわけじゃないし。
でも仕方ないじゃん。
この季節はそういう風にする決まりだもん。
「…私だって、嫌われたくてやってるんじゃないのに。お仕事だもん」
私だって感謝されたい。
誰かに好きだって言ってほしい。
…どうして私だけ辛いのかな。
『すき！』
え…？
『だって、キラキラしてるもん！にじをつくってくれるのもこれのおかげだもん！すきだよ！！』
『これがなくちゃぁ…生きてられないからなぁ。お恵みだぁ』
『好きな人と相合傘できちゃった…！感謝しなくちゃ！』
…あぁ、そうか。
見えなかっただけで、ちゃんといる。
感謝してくれる誰かが、いる。
どうして気づけなかったのかな。
ありがとう。ありがとう。
私は『雨の神様』
多くの人から雨は嫌がられ、嫌われる。
でもこの雨に感謝している人もいる。
今日も頬から雨が流れてる。
今までは、嫌われることが辛かったから。
だけど今日はきっと…。
fin
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