第Ⅰ話 †政略結婚式(前日)†

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第Ⅰ話 †政略結婚式(前日)†

わたくしはグレイス・グラーツィア・セレナー・ティー 紅茶を栽培、販売、輸出している貴族の家系… わたくしは今年で20になりますの だけど、結婚なんてまだしたくない まだ…自由気ままに好きなように お金使って世界中を旅行したい それなのに! お母様 「聞いてるのグレイス?! これは政略結婚… 貴女に拒否権はないの!」 お母様だって…昔はもっと… お父様 「グレイス、相手は青薔薇の御曹司! プレヒティーヒ・レフィナド・エーデル・ローゼなんだぞ!」 いやだ… わたくし グレイス・グラーツィア・セレナー・ティー 「いやだ!相手が貴公子でも御曹司でも 王子様でも、よく知らない 相手と一緒になりたくないわ!」 お母様もお父様も わたくしの話を聞いてくれない… お母様 「だだこねるんじゃないの! これは決まってること… 貴女がいくら嫌がっても 契約は遂行されるわ、あきらめなさい!」 わたくしはお父様と お母様の部屋から飛び出した お父様 「まちなさい!グレイス!」 わたくしは振り向かずに 自室に飛び込み内側から鍵をかけて 扉に背中を預けてズルズルと滑り落ちる 結婚式は明日、午前中に執り行われてしまう…
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