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――君が愛している世界の人間たちは、アラヤを利用することしか考えていない。誰もアラヤに感謝しない。なのに、君はどうしてそこまでこの世界にこだわるんだ。私はただ、君を救いたいだけなのに。
神であるアラヤに不可能はない。だから今私が何を考えているのかもアラヤには手に取るように分かっているはずだ。なのに、アラヤは私が示す救いの道を選ばない。
――アラヤには神様としてではなく、弟として、兄である私と生きてほしかった。
「望みが叶わないのなら自分の力で、叶うところまで叶えるとするよ」
私は弟に力を向ける。弟に願いを叶えてもらおうなんて考えが甘かった。やはり、自分で願いは叶えなくては意味がない。
私は自分の願いを叶えるために、果てのない戦いを挑むことにした。
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