人類の未来は明るいのだ!

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 さあ、元の時代に戻ったのだ。  あれ? お母様が生きてる。ということはさっきのは人違いだったのだ。  まあ天才っていうのは細かい間違いを犯してしまうものなのだ。科学の進歩のためには貴い犠牲が必要なのだ。それに僕のような天才に殺されたのだから光栄に思うのが筋ってものだ。感謝状の一つもよこしやがれっと怒りの気持ちでいっぱいなんだけど許すのだ。僕は心が広いからね。天才で、しかも心が広い。凄い男だね。こんな素晴らしい人間が、かつて存在したであろうか! そして今、ここに存在するのである。神様より凄いね。僕は……(以下八十五行省略)  さあ、また過去に行くのだ。  さあ、過去にきたのだ。二十分前の世界なのだ。今度こそ、確実に殺すのだ。分子破壊銃を点検するのであるのだ。あれ、うまく作動しないのだ。でも大丈夫なのだ。こんなこともあろうかと工具箱を持ってきているのであるのだ。  ええと、マイナスドライバーはどこにあったっけ。あれっ、間違ってプラスドライバーを持ってきてしまったのだ。まあ、天才っていうのはプラスとマイナスみたいな細かいことは間違えたりしてしまうものなのだ。僕がどれくらい天才かっていうと……(以下五百七十六行省略)  もう面倒だから人類全員殺すのだ。タイムマシンから分子破壊爆弾投下! 説明しよう。分子破壊爆弾とは……。面倒だから、やっぱり説明しないのだ。  地球が消えたのだ。あっ、やっぱり僕だけ助けるべきだった。僕が破壊されたら人類の未来にとって大きな損失だからね。なにしろ僕ほどの天才は……(以下三百五十四行省略)  さあ、元の時代に戻るのだ。
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