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私はいたって普通のどこにでもいる女子大生だった。
帰りには流行りのお店に並び、月並みにおしゃれもしたり、部活にも励んだ。
取り立てて美人ではないけど、唯一気に入っているくっきりとした二重の化粧に力を入れていたころだ。
そして、普通に恋をしていた。
そう、光輝先輩に。
いつも明るくて、優しくて、私みたいなマネージャーにも気さくに声をかけてくれる。
そんな先輩が大好きだった。
でも、光輝先輩はとりあえずモテた。
180㎝の高い身長に、整った容姿。モデルにもスカウトされて雑誌にも載った事があるという噂もあったぐらいだった……。
私なんかが告白していい相手ではなかった。
遠くから見ているだけの相手だった。
そして、いつも同じ女の先輩が側にいた。
誰もがその人が光輝先輩の彼女だと思っていたし、私もそう思っていた。
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