思い出はきれいなままで

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「最近は仕事も少し減らして、母親と旅行とか行ってるみたいだし。まあ。うまく行ってるんだと思う。また紹介するよ」 「私で大丈夫ですかね……?」 「何が?」 不思議そうな表情を浮かべて先輩が私の瞳を覗き込む。 「だって、大企業の社長に私みたいな庶民の何の取り柄もない人間……」 「そんな事心配するな。3度も離婚しているような親が、俺の嫁にとやかくいう訳ないだろ?」 「え!!」 嫁という言葉に、過剰反応してしまった私に、先輩はジロっと私を見た。
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