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いや?まだ本人とは決まってない。双子のお兄さんかもしれないし……。
私はランチの味など分からないまま、食べ終わると時計にチラリと目を向けた。
もう少しで行かないと……。
たとえ、あの人が光輝先輩だとしても、もう私の事なんて忘れているはず。
何年も前の話。
私にとってはかけがえのない物だけど、先輩にとっては通過点にもなってない事なのかもしれない。
そんな感傷に浸っている訳にはいかない。
私は仕事をしに来たんだ。これでもこの数年のキャリアと実績でこの会社に入社したのだから。
私は頭を入れ替え、スーツの襟を正すと店を後にした。
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