「失敗しちゃった」

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最近、付き合って2年の彼氏が冷たいんです。 メッセージの返信も素っ気ないし、好きって言ってくれなくなったの。 だからね、私……彼に心配させたかったの。 彼が帰ってくるタイミングで首を吊って驚かせてやろうと思ったの。 もうすぐ家に着くって言うから首を吊ったのに、中々帰ってこないから…… 「ほんとに死んじゃったじゃん……」 自分の体を見下ろして呟く。 「な、夏陽……?」 「あ、おかえりなさい」 帰ってきた龍に声をかけるもこっちを向いてくれない。 「そんな、なんで……」 「りゅーうーこっち向いてよー」 ちょいちょいと服の裾を掴もうとしても掴めないでからぶってしまう。 「俺が、俺のせい……なのか?」 愕然として床に膝をつく龍の前にしゃがみ込む。 「もう、死ぬ気なんかなかったのに」 はぁ、とため息をはいて龍の頭を撫でる。 「ごめんね?心配させたかっただけなのに死んじゃって」 死んだのにずいぶん冷静だなーと自分に笑えてくる。 「もう、そんな泣く程私のこと好きならもっと普段から態度で示してくれれば良いのに!」 ずっと泣いている龍にデコピンをするまねをする。 「早く片付けないと部屋汚れちゃうよー」 そんなところは見たくない、と思っていると眠くなってきた。 「ふわ……幽霊でも眠くなるんだねー」
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