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side:沙羅
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終業時間が、いつもより早く感じる
今日に限ってサクサクと仕事が進み、定時に仕事を終えた
スマホには、健人からメッセージがきていた
『あと少しかかるから、先に下行ってて。絶対、待ってて。』
はぁ、。
こんなに、健人相手に緊張するなんて初めてだ
私は言われた通り 先に片付けを済ませ席を立った
部屋を出るとき、多田と目が合い 憎たらしく舌を出された
この野郎。
お疲れ、と小声で言って ゴミ箱に捨てようと手に握っていた紙クズを多田にぶつける
中学生の戯れか!
なんて思いながらも、私も彼に舌を出して部屋を出た
『隠れ蓑』に着いて、席に着き
メニューを見ていた その時だった
「失礼します、山中 沙羅さん…ですか?」
私の席に、一人の女性が現れた
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