主婦の場合2

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主婦の場合2

 小沢が急に入院をすることになった。  小沢の病状が悪化したのならば心配すべきことだ。けれども少しだけ悲しくなった。みんなで何か作ろうと盛り上がっていたことは露と消えてしまった。  小沢なしでも良いのであればフリー素材の音を付けるか、もしくはサイレントムービーでも良い。そんなことを考えていると、サチからも辞退したいと書き込みがあった。  確かに一人の負担は大きい。それでもみんな好きなことをやるなら楽しんで出来るのではないかと思ってしまった。  私の誤算だった。みんな病気を抱えているのに、私の熱意だけでみんなに負担をかけるところだった。  私は大きなため息を吐くと、主人に聞こえたかを気にした。  好きなことをさせてもらってストレスを溜めている姿を見せたくなかった。  私も働いている時はそれなりに社会の一部として貢献してたはずなのに、今は劣等感が襲ってくる。それでも主人には嫌な思いをさせないようにいなければならないと思っている。  夕食が終わると私は必ず掲示板サイトを閲覧している。書き込みも他のみんなよりはしている。みんなは書き込む頻度が少ない。しかし、だからといって他で書いているようにも思えなかった。  主人は私が何をしているのか知ってか知らずか食後の時間を大切にしていることに寛容で、邪魔は一切してこなかった。  書き込みが終わると私は必ず眠くなり軽く寝てしまう。それが夜のルーティンになっていた。  夜はだいぶ涼しくなってきたが、優しい主人がブランケットをそっとかけてくれるだろう。
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