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「お、よくわかったな。俺のギフトは、初代から代々受け継がれたギフトでな、俺で十二代目だ。不思議なもんで、ギフトは子供に受け継がれる事が多いんだ。初代の名前はハヤト=モリオカっていってな。フラッとこの国に現れて瞬く間に荒くれどもをまとめ上げて、ギルドの基本を作りあげちまったんだよ」  モリオカハヤト……どう考えても日本人だな。  ……十二代目、平均寿命が五十歳としても、千年くらい前か。  そんな時代から異世界人がいたのか。  それに気になるのは『ギフトは子孫に受け継がれる』と言う点だ。  そうなると、このギフト持ちを探せば異世界人の子孫と話が出来そうだな。  いやまあ、話して何をするんだって聞かれたら何とも言えないんだけどね。  正直、彼らが元の世界に戻りたいっていうなら明人の手帳に書いてあった、異世界へ渡る魔法を完成させて送り返してもいいんだけど……子孫にそんなこと言っても意味ないだろうしなぁ。  そもそも、まだその魔法は完成してないんだよね。  うっかり考え込んでいるとアルヴォアが思い出したように続けた。 「悪い悪い、つい話が逸れちまった。まあ、そういう事なら登録を受け付けようじゃねぇか」 「いいんですかそんなあっさりで、俺が本当にそのギフトやらを持ってると言う確証もないんですよ」  そういうと何て事の内容な素振りでアルヴォアが笑った。 「ああ、問題ねぇな。ドラゴン倒したんだろ? 冒険者は強くてナンボ、その実力がある奴がうちに登録してくれるなら断る理由がねぇ、実力もねぇのにカード欲しさで登録するだけの馬鹿とはわけが違うさ」  そう言って立ち上がると、自分の机からベルの様な物を取り出しリリンと鳴らす。  暫くして身なりの良い女性が数名部屋に入ってきた。 「お呼びですかギルドマスター」  眼鏡をかけたこれまた『出来る女性』と言った感じの人が一歩前に出る。   「おう、新人の登録を頼むぜ。……ついでにそちらの私兵も登録してくか?」  ふと思い出したように、アルヴォアがこちらを向いて質問を投げてきた。  この際だから、彼女たちも登録しておいて損は無いはずだ。   「お願いします」 「ってことだ、そこの三人を新しく登録しておいてくれ。そっちの一人は冒険者ギルドには登録してるみたいだから、美人さん二人にも説明してやってくれ」 「畏まりました」
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