私はすべてを失った。

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 また季節が過ぎた。 この町に来て5度目の春。  彼女とは変わらず、一緒にお茶をする仲だ。 そう、変わらない。私の見目も、人の歩む時の速さも。  お互いに想い会ってる事は口に出さない。 もし彼女がそれを言葉にしたとしたらそれはきっと…。  このまま時が止まればいいのにと、一体何度思った事か。  残されたのは後・・・。
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