62人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
1
騎士団と言っても、ただ戦っていれば良い訳ではない。
日々、書類仕事が山と積まれていく。
さばいても、さばいても、書類は増えていく。
補佐の者を置いてさばかなくては、俺が寝る間を惜しんで仕事しても、終わりは見えない。
俺の体がいくつもあればと思わなくもないが、書類仕事は苦手の分野なので、何人いてもあまり代わり映えはしないだろう。
文官補佐は派遣されてきている。
が、使える者が来ないので、交換を願い出る。
俺は決して、優秀な仕事の出来る者を望んでいる訳ではない。
ただ、仕事をする気のある者を望んでいるだけなのだ。
『団長~、今度のは何だか随分とチンマリしたのが来ましたね。』
今回派遣されてきた文官補佐は、見た目が十代前半の娘だった。
書類によれば24歳のはずだが、どう見ても子供に見え、女性らしさは皆無だった。
『あぁ、前任のジェシカちゃんはバインバインなナイスボディで、目の保養だったのに。
これからは、執務室に来る楽しみが無くなりましたよ。』
お前の目の保養の為の補佐じゃない!
俺は仕事さえしてくれれば文句はないぞ。
最初のコメントを投稿しよう!