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俺はその後、時々『手当て』なるものを施してもらうようになった。 酷い頭痛に悩まされた時 訓練で怪我を負った時 書類仕事に追われ酷い肩凝りになった時 そんな時に俺が何も言わないのに、失礼します、と一言述べ、そっと手を当ててくる。 頭痛や肩凝りはきれいに遠退くが、傷の場合は痛みが和らぐだけで、傷口が無くなる訳ではなかった。 これはまるで習慣性のある薬のようだな、と危険を感じる。 これが無くなれば俺は駄目になってしまいそうな気がする。 俺はもう、ルピアを手放せないのでは、と危ぶまれるのだ。 相変わらず無表情のままなので、恋心は芽生えはしなかったが、身体の疲労を取り除く手段としてのルピアを求めてしまいそうだ。 そして、そんな自分に嫌気がさしそうな予感がしていた。
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