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「そんなに人間様を苛めてはいけぬ」
「フーリルいたのか?」
後ろにいつの間にかフーリルがいた。
フーリルは空界の中で、ニ番目に偉い神だ。
いっつも俺を叱ってくる。
空界の見張り役の厄介な女だ。
「貴方は神なのだから、
もう少し良い行いをしたらどうじゃ?」
フーリルは扇子で、口元を隠しながら言う。
「はいはい。
考えときます」
俺は適当に流した。
「貴方はこれから100年200年人間界を見守るんだから、しっかりしてもらわぬと困る」
そう言って、フーリルはすり足で去っていった。
全く。面倒臭いやつだ。
「心の声が聞こえておるぞ」
フーリルのやつ、去り際に余計な一言置いていくなよ。
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