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「おい!恵典、店開けるぞ」
厳つい顔したシゲさんが、キッチンから声を出す。
「はい。わかりました」
そう言った後、すぐに髪をタオルで巻いて、店の暖簾を入り口に掲げる。
『あけのや』
ここでお世話になって、半年経った。
シゲさんは施設育ちの俺を、雇ってくれた。
しかも、俺の部屋まで用意してくれた。
そんなシゲさんに早く恩返しがしたい。
ーーーーガラガラ
「いらっしゃいませ」
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