神と君が見た世界

人間の生活

「恵典、店開けるぞ」

その一声で今日も店を開ける。

今日もいい天気だ。

ーーーーｶﾞﾗｶﾞﾗ

「いらっしゃいませ」

入ってきたのは、男女二人組だった。

その男女は右端の席に座った。

その二人は、焼き魚定食とチャーハンを頼んで食べて行った。

テーブルの上の片付けをしていると、椅子の下にハンカチが落ちているのに気付いた。

「シゲさん俺、忘れ物届けに行ってきます！」

俺はハンカチを持って駆け出した。

時間はそんなに経ってなかったお陰で、二人はすぐに見つかった。

二人は二つ目の角を曲がろうとしていた。

「ちょっと待って下さい！！
ハンカチ、忘れましたよ！」

俺は全速力で走った。

二人は俺に気付いてくれて、俺を待ってくれた。

「こちらこそごめんなさい。
ありがとう。大事なハンカチなの」

二人はお礼を言うと、角を曲がって行った。