1人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日の朝、下駄箱で上履きに履き替え、真守は教室まで歩きながら昨日の事を思い出すと、
「ハァ~」
と、自然にため息を漏らしながら教室に入ると、
「あり得ない」
教室の後ろ側の入り口から入ると、後ろの黒板にもたれかかっていた弥羽が、冷たい目で見ながらグサッとくる一言を真守に言っていた。
「しゃがますい! 」
いつもの通り真守が反発した一言を飛ばすと、
「こういう人は神に祈れば願いは叶うと思っているから、勘弁勘弁」
弥羽は腕を組みながら目を閉じてうなづきながらそんな風に言っていた。
「神も大変だぁ~。使えない人間の世話をしなければならない。できる奴は自分でなんとかするからねぇ~。でも弱い人だから祈るんだろうねぇ~。でもしょうがない。人は弱い生き物だから~。うんうん」
弥羽は何かを悟ったようにうなづきながら話していた。自分が神様だと言ってるかのように。
「あのさぁ~。僕と彼女とでは違い過ぎるんだよ。だからしょうがないんだよぉ~」
そんな事を真守が言っていると、爽子が廊下を歩いて行った。横には矢島がいて、笑顔で顔を合わせながら楽しそうに話していた。
真守がそれを悲しげに見つめると、弥羽は真守の顔を覗き込んで、
「ハァ~。辛いなぁ~」
「しゃがますい! 」
真守が怒ると弥羽は何かを考えながら話した。
「ま~いいや。明日の朝10時ごろ、米沢駅に行ってみな」
弥羽はまたそんな事を言いだした。
最初のコメントを投稿しよう!