オープニングセレモニー

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「なー……利伽。青木ヶ原ゆーたらあれやんな? 自殺の名所ゆーか、死体が見つからんゆーか……」 「……ん? あー、昔はそんなん言われとったみたいやなー……」 「じゃー、あれか……? 亡くなった人の霊がさ迷うっちゅー……」 「なんかそんな事もゆわれとったねー……って、ちょっとタツ? あんたひょっとしてお化けとか霊があかんの?」  そこまで話して、利伽は呆れた口調で……呆れたと言う視線を俺に投げ掛けた。 「ちゃ……違う(ちゃう)わっ! 確認や、確認っ!」  ってゆーたもんの、怖いもんは怖い。  暗闇に佇む霊とか、考えただけで寒気がするんや! 「……あっきれた……あんた、化身やらに関わってんのに、今更やでー……」 「化身と霊は違う(ちゃう)やろっ!」  少なくとも、俺の中では化身と霊は確りと線引きされてるんや。
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