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能力者同士の戦い2 U vs Achilles
ユウとアキレスは異次元空間にワープした。
「ここは久しぶりだな。卒業試験以来か・・」
アキレスが辺りを見ながら言った。
「そう言えば君は、クセノフォンとヤハウェと戦った時に来たのだったな。どうだね、この場所は?」
「別に嫌いじゃ無いが・・。ん?」
ユウは、今の言葉に引っかかりを覚えた。
「何故、お前がそんな事を知っているんだ?」
「くく。そうか、君は知らないのだな」
アキレスが笑いながら言った。
「我々組織の者は、卒業試験後に、それぞれアルファベットの能力を得た訳だが、それと同時に、25人全てに共有の能力が与えられたのだよ」
「共有の能力?何だそれは?」
「一種のテレパシーという奴だよ。このテレパシーによって、組織の誰と誰が戦ったのかとか、誰が誰に倒されたのかとかが瞬時に分かるようになっているのだ」
「何故、そんな能力を?」
「そうしないと君のような裏切り者が出た時に、その裏切り者が倒されたかどうか分からないじゃ無いか。倒されている事が分かっていれば、もう君に関わる必要は無い訳だから、別の任務に集中する事ができる」
「なるほどな」
「まあでも君が死んでいれば、君からそのテレパシーは出てこない訳だから、そんな事まで一々気にしなくても良いかも知れない。だが、『誰が誰よりも強い』とかの情報は、やはり気になる者は気になるのだよ。我々は皆、暗殺者の頂点を目指している訳だからね。そういう訳だから・・」
「何だ?」
「君とBの一件も知っているよ。君が一方的にBを痛めつけてくれたようだね」
「悪いか?」
「いや、別に。彼は性格が悪いからね。嫌う者も多い。へクトルもその1人だな。『気分がスカッとした』とか言っていたな」
「それはどうも。そう言えば、Bの名前は知らないのか?」
「我々は別に皆の名前を知っている訳では無いよ。へクトルはコンビを組んでいるから当然知っているが、クセノフォンとヤハウェはたまたま知っただけだ」
「俺達暗殺者に名前など意味があるのか?」
「あるさ。名前は良い物だ。それが与えられただけで、個性と個人の尊厳を与えられた気がするのだ。やはり『A』だけでは味気ない」
「そんな物か」
「君は『U』だからね。ユウはそのまま名前にしても何ら違和感が無い。だがへクトルは、『H』と呼ばれる度に嫌な顔をしていたよ」
「さっき俺が言った時もそうだったな。名前は誰が決めているんだ?」
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