人との戦い ユウ vs リク

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「まあ基本、こんな事を話題にする奴はいないだろう。でも、この事は自然と知る情報なんだ。人間が言葉を話すのと同じようにね。ジニアちゃんのように普段戦わない人は別だよ?戦わない人達は自分の属性を意識したりしないからね。でも、そういう人達にも微量の魔力はある。だから、さっき言ったようにこの世界に生まれた瞬間、髪の色か瞳の色に、ある特徴が必ず現れるんだ」 「それは一体どんな特徴なんだ?」 ユウの言葉を聞いて、リクは顔をユウの方に戻した。 「お前は、この世界の5つの属性の事は知っているか?」 「済まないが、俺は属性の事自体知らないんだ」 「そうか。そういう知識は皆無なんだな。なら教えてやるよ。この世界の属性は火・水・雷・土・風の5つだ。そして、この5つの属性はそれぞれ得意属性と苦手属性がある。それぞれの苦手属性を矢印で表すと、火→水→雷→土→風→火となる。ここまでは良いか?」 「ああ」 「それで、この世界に生まれた人間がどの属性かを調べるには髪の色か瞳の色を見れば良いんだ。赤色、朱色、橙色のどれかの色なら『火』。青色、紺色、水色のどれかの色なら『水』。紫色、深紫色、桃色のどれかの色なら『雷』。黄色、茶色、黄土色のどれかなら『土』。緑色、黄緑色、深緑色のどれかなら『風』だ。そして、複数の属性の色が入る事は決して無い。例えば、髪の色が赤で、瞳の色が青とかな」 ユウは、今まで出会って来た主要な人物の髪の色を思い出していた。 太った議員は『赤』 多子は『青』 その夫は『橙』 夫の後輩は『水色』 寅は『黄』 クセノフォンは『赤』 ヤハウェは『黄』 Bは『橙』 アキレスは『黄緑』 へクトルは『深紫』 パンは『茶』 サタンは『青』 なるほど。 言われた通りだ。 「じゃ・・じゃあ私は・・」 「そう。紫色の髪のジニアちゃんは雷属性だ。だから、あの電撃を発生させるヨーヨーもうまく使いこなす事が出来たんだ」 「そ・・そうだったんだ・・」 「俺は黄色の髪だから土属性だ。だから、俺の魔力をこの銃に送れば、本物の銃弾の代わりに石の銃弾を作り出す事が出来る。俺は普段、これを『ストーンブレット』と呼んでいるがな」 そこにカイも加わった。 まだ、少し苦しそうだ。 「俺は・・水色の髪だから水属性だ。俺もこの槍に魔力を送れば、槍を突き出した時に、まるでヘビの形をした魔力を放出する事が出来るようになるんだ。俺はそれを『ミズチ』と呼んでいるがね・・」
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