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ユウは、短剣を片手に野盗の群れに突っ込んだ。
野盗は一瞬でユウに倒された。
2人がしばらく歩くと、また野盗の群れが現れた。
野盗の1人が話し始めた。
「野郎に用はねえ!『そっちの姉ちゃんよこしな・・』」
デデーン!
野盗 OUT
ユウは、短剣を片手に野盗の群れに突っ込んだ。
野盗は一瞬でユウに倒された。
2人がしばらく歩くと、また野盗の群れが現れた。
デデーン!
野盗 OUT
ユウはもう面倒臭くなったので野盗が現れた瞬間、短剣を片手に野盗の群れに突っ込んだ。
野盗は一瞬でユウに倒された。
初めからこうしておけば良かったのだ。
そもそも野盗みたいな連中が、ジニアの様な若い女性に危害を加えない訳が無いのだ。
『殺す』という直接的なワードを使わなくても、『頂く』とか『連れて行く』とか言った時点で、野盗はジニアに対して、あんな事やこんな事をする気満々なのだ。
それをされた時点で、ジニアは生きていたとしても精神が死んでいる可能性が高い。
精神の死と肉体の死は同義なのだ。
よって、ユウが考えていた、『ジニアに危害を加えない限り、見逃す』という事は、100%あり得ない事だったのだ。
唯一の例外は、野盗がホモだとかゲイの場合だ。
その場合は、ユウが大変な事になる可能性があるので、どのみち、ユウは野盗を片付けなければならなかったのだ。
「この世界はどうなっているんだ?こんな野盗だらけだなんて・・。ここは、『世紀末なんとか伝説』の世界じゃ無いんだぞ?」
ユウが愚痴を言った。
「これじゃあ、今日は野宿決定だな」
「あら、ユウは野宿が嫌いなの?」
「そんな事は無い。俺はいつでもどこでも、眠れるようにする技能も磨いたからな」
「何それ、変な技能」
ジニアがクスクス笑った。
「笑い事じゃない。俺達暗殺者はターゲットの命を狙うだけじゃなく、同時に自分も命を狙われている危険性がある事を認識しなくちゃならないんだ。眠りたくても眠れない事も多い。だからこそ眠れる時に眠っておくんだ。それが、どんな環境であってもね」
「ふ~ん・・。暗殺者も大変なんだ」
「そういう事だ」
そうこうしている内に日が落ちた。
川の近くで焚火を熾して、野宿をする準備をした。
ジニアは焚火の中に台本を放り込みながら言った。
「ねえユウ」
「何だ?」
「ここから一番近い町って、『ミズラフ』の町だよね?」
「ああ・・」
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