第2幕ー事件後-

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 名探偵たる僕が調べた結果、たぶん、そうなるだろうけど。警察の発表通り、自殺、  あるいは事故だと結論づけたとしても。そうでない真実を見つけたとしても。  後悔しても知らないらないからな」 「はい」 「で?」 「ん?」 「詳しい話と、どうして自殺や事故でないと思ったか。それを教えてくれ」 「ああ」 「僕の手元にある情報は、新聞に載ってたものくらいなんだ。推理をするには情報が必要だ」 「…あの」 「なんだ?」 「私のこと、覚えてますか?」 「は?」 「去年の春頃。私、安藤君に助けてもらったことがあるんです」 「高宮陶子さん。それって事件と関係ある話かな?」 「…いえ」 「安藤」 「申し訳ないんだが、君と学生時代の思い出話をするつもりはない」 「おい、そんな言い方は…」 「杉本、お前は黙れ。僕は名探偵として、彼女から依頼を受けたんだ。  僕のやり方に口出しをしないでくれ」 「それはそうかもしれないけど」 「お前が彼女のことを好きとか、そういうことは今、関係ないんだ。  良い格好をしようというポーズはやめろ」 「好きって、そんな」 「違うのか?好きじゃないのか?」 杉本は黙る。 「それでいい、そうやって黙っていてくれ。じゃあ、聞かせてくれないか。なるべく、詳しく」 陶子はかすかに頷く。     
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