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テオドールの怒号。そして、瞬殺された仲間達に動揺し、及び腰になったグリューンヴォルフの数匹が、今度はテオドールの部下達によって得物の錆へと変えられた。
『グ、グルルゥ……ッ！』
奇襲を仕掛けて早々、瞬く間に10体近い仲間を失ったグリューンヴォルフ達の間に緊張が走る。
今まで純粋な殺意だけをその瞳に浮かべ、獣性を剥き出しにしていた彼らだったが……しかし、自分達の思い描いていた予定調和を崩された事によって、彼らの目には僅かながら冷静な色が滲み始めていた。
『ガウッ！！ グルアアッ！！』
その時、グリューンヴォルフ達の後方から、他の深緑狼達よりも一際大きな個体が声を上げた。
大きな個体……おそらく彼らのリーダーと思しきグリューンヴォルフは、こうしている今もバタバタと斬り伏せられていく味方に動揺する同胞達へと、おそらく何事か指示を出した。
すると、それによって他の狼達は冷静に、警備隊員達の攻撃を回避し始めるが……しかし、
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！」
――直後、再び打ち上げられたテオドールの怒号によって、またしてもグリューンヴォルフ達は怯まされ、その隙に息の根を止められていく。
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