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「【……穿て、螺旋の剣。砕け、裁きの鉄槌……】」
唇から玉音の声が滑り出すのと同時に、レオンハルトの体が緑と白の魔力光……風属性と光属性の輝きを帯び始める。
(……この場所まで走って来た時、俺は土人形達以外はさっきの2人の気配しか感じなかった。つまり……)
……それは、すなわち“この近くに土人形達を操っている術者はいない”ということ。
だが……。
(【変成魔法】はかなり高度な術式。そして、あの数の土人形を量産しようとすれば、普通は“最低でも熟練の術士が30人は必要”になる)
……では、いったいあの土人形達はどうやって動いているのか……。
……いや、そんなものは決まっている。
(こんなめちゃくちゃな芸当ができるのは、きっと“奴”しかいない……ッ)
「【厳格たる清き一撃を以ってして、悪しき魔物を討滅せよ】」
胸の内に打倒すべき敵……あの魔王軍参謀総長のニヤケ面をイメージしながら、レオンハルトは更に魔力を練り上げ、術式を完成させ、そして……。
ありったけの義憤の念と共に、一気に解き放った。
「打ち砕け、【ラインヴァイス・メテオ】!」
――直後、世界は光に塗りつぶされた。
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