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~ あとがき ~
そもそもこの物語は、確か三年ほど前にプロットだけ作って保管していたもので、元々織希が十七歳位の設定でしたし、今考えるともはや全く別物の話ですね。
原案から残ったものは、織希が虐待のトラウマから水を恐れる、と言うことだけ。一応タイトルだし。
村上は、原案はもっとすれた強い男だったのですが、なんか全然人間味が出ず。優しいだけが取り柄の子煩悩と言う形に落ち着きました。
実際彼は何に対しても基本的に一歩引くか、踏み込めばおろおろしてばかりでしたが、それがきっとこの物語には良かったのだろうなと今になって思います。
「共に生きなくてはいけない訳ではない」
と言う村上の言葉は、この作品のテーマでもありました。
血の繋がった親子だから、愛し合っているから、恋人だから、恩があるから、必ずしもこうあらねばならない、と言う事はないと私は思うのです。
八雲は一番原案に近いけれど、もっと皮肉屋だったし器用でした。ただの美人やん面白くねえ!ってなった。
本当に私史上一番幸せになって欲しかった人物かも知れません。
いつも通り番外編を書く書かないにしても、村上と一緒にいない間の事は全て考えていたので、絶対幸せになる呪いを掛け続け。
村上に、織希に会えなかったらきっと彼は誰かの為に身を張る自分を愛する事しか出来ず、死んでいったのだと思います。
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