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丁度狂犬病の佳境あたりを書いている時、痛ましいニュースが流れました。
勝手ながら、やはり私は織希を幸せにしてあげなければと使命感に燃えた事を覚えています。
けれど、織希の幸せとは?と考えた時、はたして社会から逸脱する、と言う事が幸せなのだろうか。
成長し、学校にも通えず友達も出来ない織希にとってみれば、二人の選択は正しく虐待と同じ、親の勝手なのではないか。
そんな事を悩みながら、でも、二人に全てを預けてみました。
いつか、織希が二人の子供で良かったと胸を張って言える日が来る事を、書き上げた今尚私が一番願っております。
初めて小説を書いた日、深い傷を負った誰かへ、と言う生涯のテーマを掲げ、それを曲げる事なく七年が経ち。
初期作のバックアップをしながら、文章力は少しだけついたのかも知れないけど、私は相変わらず変わらないのだなあ、と気恥ずかしくもやはり嬉しくて。
私の綴る物語が誰かの心を傷付けかねない事を承知のうえで、それでも別の誰かの心にほんの少しだけ、逃れられない人生と向き合う力を与える事が出来ていればと願っております。
尚、三人のその後をゆるく追う一話完結の短編集をサポーター特典として公開致しますので、ご興味のある方はどうぞ壁になった気持ちでお楽しみください。
また、読者の方からご要望があり、『狂犬病』シリーズを書籍として作成する運びとなりました。
完全に私の心よりの感謝をこめた個人的な贈呈になりますので、お代は頂きません。
ご希望の方はTwitterのDM等でこっそりご連絡下さい。
尚7月10日から仕事でパリに行かなくてはいけなくて、18日くらいまでは連絡が途絶える事と思います。
ご了承頂けましたら幸いです。
最後となりましたが、この度は両手では抱えきれないほどの応援を本当にありがとうございました。
鴻上 縞
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