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怠さの訳
目を覚まし起き上がろうとすると、身体が怠い。なんだ、この怠さは。身体が異様に熱い。天井が近くに見える。身体を起こし立ち上がる。フラフラする。熱を測ってみると、39度あった。…道理でだ。
今日は仕事がある。年始の為の大仕事だ。だ。しかしこの熱。仕事に行けるのか?今まで仕事を休んだことがない。這ってでも行くか。他の人にうつしてしまったら元も子もない。
一先ず職場に電話をし、病院へ行くことに決めた。
プルルルル… プルルルル…
「お疲れ様です。統括部、皐月です。」
「お疲れ様です。弥生です。ちょっと熱があるので一応病院行ってから行きます。」
「…大丈夫ですか!?弥生さんが熱なんて珍しいですね。これはもう休むべきです。きっと日々の疲れが溜まったんですよ。休んでくださいよ。」
「でも仕事が…」
「病院行くんですよね?行ってきてください。」
部下の皐月に休むよう言われたが、仕事を休む、しかも忙しい時期に、ということに罪を感じた。
病院へ行くのは念の為。そう言い聞かせる。怠さの所為で身体が重い。世界がふわふわしている。歩くと熱のせいで一歩一歩がゆっくり。お金と保険証を所持して病院へ行った。
医者に診察してもらった。結果はインフルエンザだった。仕事には行けない。
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