怯えた犬

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体のあちこちがズキズキ痛む感覚がかろうじて意識を現実にとどめておいてくれる。 (このまま、 眠るのもいいかも、 ) 体の痛みも降り積もった雪の冷たさも感じなくなってきた頃、 ゆっくり目を閉じてそんなことを思った。 その時、 さくさくと雪を踏む音がした。 (見つかった?ここまでか・・・) 捕まった・・・もう逃げられない。 (最後のチャンスだったのにな・・・) どうせ捕まるなら雪に埋もれて死にたい。 そこで意識は途絶えた。
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