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『かーごーめ かーごーめ かーごのなーかの とーりーは』
忠匡の力強く逞しい腕の中で桔梗は震えていた。安心できる存在に、なぜか涙が零れた。
『いーついーつ でーあーう』
「桔梗様、もう大丈夫です」
『よーあーけーのばんに』
火の粉が舞い上がる町は、遠くで赤く光っていた。
忠匡から降りた桔梗は、その笑顔の背後で鋭く光る刃を見た。
『つーると かーめが すーべったー』
「忠匡様!危ない!!」
『うしろのしょうめん だーあれ』
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