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そっと腕から抜け出しトイレに行こうとしてテーブルに置いていたスマホが点滅していることに気付く。 そう言えば昨日一日スマホを確認していなくて 見ると相手は山田君で。 必要に駈られてライン登録していた事を思い出した。 内容は 私が確認するべき仕事の進捗と体調を心配する言葉 そして公認会計士の谷口さんが私を訪ねてみえられた事。 丁寧に名刺の裏面を撮影して送られてきていた。 裏には手書きの電話番号。 .....これが意味するのは何? 仕事 なら裏の番号はないよね。 全く心当たりが無いけど あるとすればまさかと思いつつも可能性があるのは今家にいる人。 だからといって谷口さんが私に彼の事で連絡してくるなんて意外すぎて理解できない。  取り敢えずトイレを済ませてキッチンに行こうとしてもう一度テーブルに置いたままのスマホが目に入り思わず足が止まる。自分がどうしたいのか自問自答した。 戸惑いながら 結局  嫌な気持ちのまま麻生君と向き合いたくなくて店に降りて電話をする事にした。
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