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目頭が熱くて視界が歪む。 一人ぼっちの私に ありえないギフト。 特別だなんて。 とっくにあなたは私の特別だった。 家族になれるの? あなたと? このやさしくたくましい人が家族になってくれるなんて。 守ってくれるなんて。 …私の方こそ 私のできるやり方で私がこの人を守りたい。 私はただうなずく事しか出来なかった。 そんな私を麻生君は何かを呑み込むように口を閉じ、高揚した眼差しで見つめ、抱きしめてれた。 力強く抱きしめられて。 熱い吐息が耳にかかって照れくさくて そして この人の家族になれる事が今の私には最高に誇らしく思えた。
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