きっかけ

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彼、つまり麻生君のことは入学後直ぐに認識していた。 どっしりと胆の据わった雰囲気が独特で この前まで高校生とは思えない落ち着いた人。 男の()というにはかなり違和感があるぐらい。 現役合格と聞いたから私と同じ年のはず。 男らしい顔立ちに手足が長く肩幅もあり その顔体全体から只者でない感が溢れていた。 彼の周りにはいつも沢山の人が集まっていて 大して周りの相手もしていないようなのに人を惹き付ける。   端的に言って 特別な人なんだな というのが私の感想で。 それ以上の感情は皆無だった。 それだけだった。 。
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