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思わず、妙な声を上げてしまう眞尋だった。理夏の視線は爪先を見ている。
「そいつらも俺を探してて……要領がいいから、自分らでは動かずに梧桐一家を監視することで俺を見つけたらしい」
もはや、唖然としてしまう眞尋だった。
「……なんでチャイマフィが……てめぇを……」
「俺の母親は……チャイマフィのボスの娘だったらしい。それが、日本で梧桐一家の総長とデキて、組からもマフィアの親からも離れてひとりで産んで死んだんだ。組もマフィアも娘を探してて、俺を見つけて──マフィアのやりかたは日本の極道よりも強引で、俺は拉致された」
眞尋はやっと息継ぎをする。
想像を絶する話に、呼吸のタイミングすら忘れていた。
「なんなんだよ……それ……そんでそっから五年間……?」
「母親の婚約者だったってヤツに──そいつもマフィアだ──正妻みたいに扱われて暮らした。狂ってるよな……ガキにすることかよ……勝手に決められた婚約で、母親はイヤで日本に逃げてきたらしいけど、母親の判断は正解だったと思う……だけど、それが俺に返ってくるなんて……」
理夏は物憂げに瞼を閉じる。
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