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ん?弱々しい気配を感じそちらを向く。違う色の作業服を着た男性が二人、四つん這いで嘆いている。二人は別業者であろう。
意識を向けると、弱々しいながらもようやく彼らの声が聞こえてきた。
『なんてこった……田中さん、すまねぇ……』
『いや、きっと俺のせいだ……本当に申し訳ねぇ……』
まさしく、ネットで見かける「orz」の体制のままで二人は嘆いている。声をかけてみよう……。
「……すみません、あなた達の声が聞こえ見える者です。何があったのか教えていただけますか?」
彼らは涙でぐしょぐしょに濡れた顔を上げ、すまねぇ、申し訳ねぇと謝罪しまくる。なだめになだめて話を聞くと、二人はガス業者と灯油宅配とのことだった。
『俺はあの日、けっこう酷い風邪を引いていたんだ。けど人が足らなくて休めなくてな……フラフラになりながらも、田中さんとこのプロパンガスの交換に来たんだ。鼻水のせいで鼻は効かない、耳の聞こえも悪かったんだ……ガス漏れに気付かなかったんだ……』
ガス業者は語った。
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